『田中宏とまちを創る会』


平成29年3月 田中 宏 一般質問

1 かたくり温泉ぼんぼについて
(1) 住民主体の運営への移行について
(2) 入湯税について
2 鶴岡型コミュニティ・スクールについて




1 かたくり温泉ぼんぼについて

○議長(佐藤文一議員) 2番田中 宏議員。

   (2番 田中 宏議員 登壇)

◆2番(田中宏議員) それでは、通告に従いまして一般質問を行います。

  まず、かたくり温泉ぼんぼについてでございます。大きな1つ目は、住民主体の運営への移行についてということで、現在朝日地域の住民の皆さんを中心としまして、かたくり温泉ぼんぼについて運営を何とか継続していきたいということで、熱い協議が行われております。昨年9月の住民説明会におきまして、3月末で営業を休止するというふうに発表されまして、その後かたくり温泉ぼんぼの存続を求める会が結成されまして、11月から署名活動が展開されており、2月の末までに朝日地域の住民2,098筆、それ以外からも1,714筆ということで、合計3,812筆が集まっているというふうに伺っております。ちなみに、朝日地域、旧朝日村の人口は、昭和30年ごろには1万4,470人ということであったそうですけれども、ことし1月のデータでは4,298人まで減ってしまっていることを考えますと、その3,812筆というのは脅威的な数字でありますし、いかに地位の住民、そして市民にとって愛着の深い、長年愛されてきた温泉施設であるかわかると思います。

  本定例会には、ぼんぼの設置条例を廃止する議案が上程されております。通常であればこのまま営業休止となるところではありますが、かたくり温泉ぼんぼの存続を求める会及び朝日地域の住民有志などによります熱い議論が重ねられておりまして、鶴岡市から無償貸し付けを受けて自主運営をしていくという結論というか、そうしたいという結論に達したというふうに伺っております。万が一赤字になった場合のリスクは自分たちで背負うという崇高な覚悟のもとで、地域経済への悪影響を防ぎたい、そして高齢者のかけがえのない憩いの場を守りたいという決断を下された皆さんに心から拍手とエールを送りたいと存じます。

  そこで1つ目の質問ですが、4月以降の自主運営についての市の考え方はいかがでしょうか。そして、昨年9月以来、半年間にわたりまして3月末で営業を休止するというふうに、例えば広報「つるおか」などのメディアを通じて徹底的に周知が進められてまいりましたので、仮に4月1日から営業できたとしましても、営業していること自体を知らない市民が多いという事態は容易に想像できるわけでございます。何しろ自主的な運営ですので、1年間かけて元を取るというわけにはいきません。初日からのスタートダッシュが重要となります。

  ということで、3月中から、例えば防災行政無線ですとか、ケーブルテレビですとか、あらゆるチャンネルを使って4月1日からもやるそうだということをPRに協力すべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。また、朝日地域における貴重な観光資源としまして、六十里越街道などなど、さまざま朝日地域の観光振興と組み合わせたような形ということで、鶴岡市としての支援策及び連携協働していこうというお考えはいかがでしょうか。1点目の質問といたします。

◎朝日庁舎支所長(佐藤利浩) それでは、かたくり温泉ぼんぼの住民主体による運営への移行の件につきましてお答えさせていただきます。

  かたくり温泉ぼんぼにつきましては、温泉入浴施設としての存続を求める有志の方や地元自治組織の代表の方などによりまして、4月以降の施設運営の引き継ぎに向け、住民主体による組織の発足の方針が決定されたと伺っておりますので、市といたしましても運営計画に係る収支予算などを策定するに当たっての基礎資料としていただくため、これまでの施設運営に要してきた資料などを提示しているところでございます。

  日帰り温泉、入浴施設の運営に係る市の財政負担につきましては、市が設置する他の温泉入浴施設との整合性や市民の理解を得られる財政負担のあり方について改めて整理をさせていただき、新年度予算において温泉施設の運営に必要な電気、ガス、水道料の経費を計上させていただいております。

  議員御案内の運営を継続するとした場合におけるPR方法につきましては、住民団体等によります運営の引き継ぎが確定し次第、チラシや防災無線、ケーブルテレビ等を活用した広報に加え、市の関連施設への案内掲示等によりまして周知を図ってまいりたいというふうに存じております。また、かたくり温泉と同じ朝日地域には、イベントの参加者が増加しております六十里越街道トレッキングツアーですとか、庄内地方最大のスキー場である湯殿山スキー場などもございますので、これらの観光資源との有機的なネットワーク化による観光振興へ団体の自発的な取り組みをするということに関しましては、市といたしましても継続的に助言してまいりたいというふうに考えております。

  以上でございます。

◆2番(田中宏議員) ありがとうございます。山に行った帰りは必ずぼんぼに寄りたいというようなお声は、営業休止の発表後もよく聞かれたところでございます。ぜひともそういった方向で連携協働していけるようになるといいなと願っております。

2 鶴岡型コミュニティ・スクールについて

  そして、2番目としまして、入湯税についてなんですけれども、新生ぼんぼにつきましては住民主体の任意団体ですので、本当に財政基盤も非常に脆弱なスタートとなるのは想像にかたくないところでございます。そこで、ぎりぎりの収支計画の中で少しでも経営の自由度を高めまして、運営組織の創意工夫を発揮できる余地を環境を整えるために、入湯税の課税対象から外してはというふうに考えますけれども、こちらについて御所見伺います。

◎総務部長(川畑仁) 入湯税につきましては、地方税法によってその使途や税率、徴収方法などが定められておりまして、本市では市税条例におきまして、旅籠入湯客は1人1泊150円、日帰り入湯客と、あと木賃については1人75円と税率を定めております。また、入湯税は、温泉や鉱泉への入浴行為に対して課する税で、旅館や保養施設、福祉施設など、その名称のいかんを問わず、また宿泊者であるか否かを問わず、原則として温泉や鉱泉への入湯客は全て納税義務者となるものですが、一応市税条例において課税免除の要件についても定めておりまして、例えば年齢12歳未満の者、あと共同浴場、学校行事や修学旅行、それから県大会規模以上の体育大会に参加というような課税免除の要件が定められておりまして、これらに対しては入湯税を課さないとしておりますことから、かたくり温泉ぼんぼにおきましても12歳未満の入湯客には課税をしていないというのが実態でございます。

  今後施設の運営が仮に住民主体の任意団体に引き継がれる場合の課税につきましても、こうした法令に基づいて判断することになりますし、4月以降もこれまでと同様の形態での施設運営を継続するのであれば、やはり入湯税を課税するのが適当というふうに考えますし、利用の実態などを確認の上、判断させていただくということになろうかと思います。

  いずれにいたしましても税負担は公平が原則でありまして、税法や税条例などの定めに則して取り扱うべきものですので、任意団体の活動を支援するという目的で入湯税の課税免除を行うというのは、他の入浴施設との均衡等を考慮しても難しいものと言わざるを得ません。そうしたこともありまして、光熱水費などで支援をしていきたいというふうに考えているところでございます。

◆2番(田中宏議員) 税の公平ということは多分に理解できるところでございますけれども、数少ない入湯税は市町村において自主的な判断が自由な、融通がきくところでもございます。例えば湯田川、湯野浜の共同浴場、あれは住民会あるいは自治会によって運営されており、ボランティアの方々が有償ボランティア的にお掃除したりされているわけですけれども、そちらは課税対象となっていないわけですけれども、これとの違いといいましょうか、そのあたり御説明ください。◎総務部長(川畑仁) 共同浴場というものにつきましては、業として経営される浴場ではない浴場で、一般公衆浴場的なもの、例えば独身寮とか社宅などで日常の利用に供されるものをいうというふうにされております。本市で温泉街にある共同浴場施設につきましては、温泉街の住民が古くから日常的に利用し、現在も地域住民に支えられているという観点から、いわゆる共同浴場と判断しているところでございまして、ゲストというか外部の方ですと有料であったりしますけれども、地域住民は毎日お金を払うような仕掛けではなくて、いわゆる自治会費のようなものでもって管理運営されている、まさに共同風呂というような概念でございます。◆2番(田中宏議員) ただ、今の例えば湯野浜とか湯田川の共同浴場と呼ばれているところについても非常に重要な観光施設と現地ではなっておりまして、観光客も多数御入場されているということはあろうと思いますし、やや違いが曖昧なところもございますけれども、参考まで、利用料金が1,000円以下の日帰り温泉施設などについて課税対象から外している自治体というのは全国に幾つかあるわけでございます。それで利用料金から入湯税を引くことによって利用客数が伸びたというケースもあると聞いておりますので、このあたりは継続的に、何か鶴岡での入湯税のあり方について御検討いただければというふうに思う次第でございます。

  ともあれ、このぼんぼの話につきましては、9月の営業休止の発表以来、町なかには湯水のようにお金を使うのに、旧町村部は切り捨てるのかというような悲痛な叫びは幾多の住民の方から伺うところでございます。そこは、もう今回の定例会におきましては盛んに町なかと旧町村部の格差のようなことは議論されているわけでございますけれども、ぜひとも引き続き支援、連携、そして旧町村部との均衡ある発展というようなことに心を配っていただければと存じます。

  それでは、大きな2番目としまして、コミュニティスクールについてということでございます。先月福岡県春日市というところに視察に行かせていただき、全国屈指のコミュニティスクール導入先進地でございます。そちらでは、ある中学校におきましては年間1,000件もの補導件数がありましたのに、地域住民と保護者などの連携によるパトロールを続けた結果、20件に激減させたというような目覚ましい成果が上がったということを伺っております。

  鶴岡におきましても、時代の変化によりまして、例えば貧困ですとか、子供を取り巻く問題は多様化、そして困難になってきていると。そうした前提のもと、保護者や地域住民からは学校教育に対する多様で高度な要請、そしてますます開かれた学校運営を求める声が高まってきたと存じております。コミュニティスクールとは、公立学校への信頼を高めまして、保護者や地域住民が一定の権限と責任を持って学校運営に直接参画することができるというための方策として学校運営協議会を設置している学校のことを呼ぶというふうに理解しております。国としましては、学校が、きょうも午前中の御発言などでも教育長は開かれた学校というふうにおっしゃっておりましたけれども、開かれた学校から一歩踏み込んで、地域とともにある学校ということへ転換していくことを目指して、国としてはコミュニティスクールを強力に推進していくという方向性が示されておりまして、学校運営協議会の設置を努力義務化するというような閣議決定にも至っているというふうに存じております。

  さて、そんな中、学校と地域の連携ということにつきまして、まず1問目聞いていきたいと思います。従来の地域と学校の連携といいますと、PTAなどが想像されますし、あるいは最近ですと学校に読み聞かせのボランティアに行く人などもおられると思います。ただし、これまでの学校への地域からの支援というのはどちらかといえばPDCAでいったらドゥーの部分だけにとどまりまして、どちらかというとやりっ放しという面が多かったかもしれません。そこについてコミュニティスクールとは、国の説明によれば、PDCAサイクルを回しやすいんだというふうに言っていて、検証と、その事業成果についてまた次のサイクルにつなげていくということで、継続性、持続性が担保されるということだと思います。もちろん先ほどお話出ました学校支援地域本部というのが来年度朝日、温海地域でまずモデル導入されるというふうに伺いましたけれども、ぜひとも学校は地域課題を解決するための協働の場であると、どっちかが何かをしてあげるというのではなくて、一緒に何かしていくというような格好で、従来の地域と学校の連携とコミュニティスクールの違いについて御所見を伺いたいと思います。

◎教育長(加藤忍) 学校と地域の連携、それからコミュニティスクールのお尋ねにお答えいたします。

  教育委員会といたしましても、地域と学校が連携する重要性は当然強く認識しております。本市においては、学校運営や教育活動に関する自己評価を保護者や地域の方に公表し、意見をいただくような場も多くの学校が設けております。また、本市の地域と学校の連携の具体例は、議員今御紹介いただきましたけれども、地区の運動会であったり、読み聞かせボランティア、田んぼや畑の先生、運動、芸術の支援、本当に至るところにさまざまな面で学校支援ボランティアとして活動をいただいております。また、学校支援地域本部事業、先ほどもお話しさせていただきましたけれども、学校のニーズに応じて地域人材を、活用すると言うと学校側の視点ですけれども、地域の人たちから学校に入ってきていただいて、学校課題を解決していくという、そういう新しい手法でして、地域で学校の教育活動を支援する、そういう仕組みづくりを今これから本市も取り組んでいこうとしているところでございます。

  あと、今お尋ねありましたコミュニティスクールということでありますけれども、先ほど御紹介いただきましたように、文部科学省の定義では、学校、保護者、地域がともに知恵を出し合い、地域とともにある学校づくりを進める仕組みであると。具体的には、校長、保護者、地域住民等を委員とする学校運営協議会というものを設置して、学校の一定の、先ほど権限と責任というふうにお話しいただきましたけれども、そういう権限を持って学校の方針とか、ある意味人事についても希望を申し立てるというようなこともできる、そういう組織でございます。

  以上です。

◆2番(田中宏議員) ありがとうございます。まさに本当意見を聞く、あるいは人材を一緒にやっていくということだと思うんですけれども、校長先生からの意見を求められたときに意見を述べる会議体があるというところは20%ぐらい全国にあるというような統計がありまして、その中で、それ以外の主体的に意見を述べるような会議体というところが、微妙な違いですけれども、コミュニティスクールのさらに進んだところなのかなというふうに理解しているところでございます。

  そして、2点目としまして、コミュニティスクールを導入した成果と。何しろコミュニティスクールも導入されて約10年ほどが経過しておりますので、随分データも出てきておりますけれども、学力の向上、それから不登校の減少がよく見られるというふうに成果として挙げられております。このあたり、所見いかがでしょうか。

◎教育長(加藤忍) コミュニティスクールの成果ということで、導入しているところで公表しているところは、当然成果を中心的に発表していただいているわけですので、そういうコミュニティスクール導入のところは、今御案内のとおり、学力の向上であったり、それから不登校の減少。ただ、これは本県で取り組んでいる「さんさん」プラン等でもこの2つは言っておりまして、本件でも一定の成果は、その2つについても、コミュニティスクールを導入せずとも一定程度はなっているのかなと思っております。

  文部科学省の調査では、全国のコミュニティスクールに指定された学校において、地域連携に関する成果のみならず、児童生徒の学力向上、生徒指導上の課題解決といった具体的な成果が上げられております。教育委員会といたしましても、地域とともにある学校づくりによって、子供たちの地域の担い手としての自覚が高まり、地域人材を活用した教育活動の充実、学校と地域の相互理解が深まるなどの成果は認識しております。

  ただ、一方、課題としましては、適切な委員の選出、確保というようなところでの課題が残っているというような声も聞かれております。地域と学校の実情を十分に考慮する必要性はあるのかなと考えております。

◆2番(田中宏議員) 全くそのとおりですよね。特定の委員によってかき回されるんじゃないかという懸念はよく聞くんですけれども、ただし導入から数年たって、その問題よりも、むしろ校長先生が学校運営協議会は自分の知恵袋なんだというふうに、むしろクレームが減ったんだというふうに語っておられるところが多いようにも感じます。

  それで、地域の人材の活用というところで申しますと、例えば先日伺った春日市におきましては、朝方ミニテストなどの丸つけを学校の先生、教職員以外の地域の方がやってくれて、丸つけ先生と呼んでいるそうですけれども、それによって学校の先生は、いわば別の事務をする時間ができるわけですから、子供と向き合う時間がふえるような効果がありますし、あるいは大学生が面倒を見たり、公民館寺子屋においては多様な市民が補習につき合ったりというようなことで、子供たちに手厚く多様な学びを提供する面と、それからあと学校の先生方、教職員の知見を広げて子供と向き合う時間がふえてということで、結果的に先ほどの学力向上や不登校の減少につながればいいのかなというふうに理解しているところでございます。

  さて、こちらの学校について、防災拠点としての位置づけというのも近年ますます重要です。例えば有事の際の避難所運営などについてはなかなか進まないわけでございます。これは全く私の地元についてもそうだし、1年にやっぱり何校かぐらいしか鶴岡市としても避難所運営訓練などは取り組めていないような気がいたしますけれども、こういったあたり、例えば横浜市の東山田中学校区におきましては、3つの小学校が1つの中学校区をなしているんですけれども、その3小学校の親子たち、それから中学生のボランティア活動、それからOBの高校生や大学生、それから地域の消防団や地域の企業まで参画した防災のイベント、集いを設けていて、それによって有事のための備えが少しずつ進んでいくんだいうようなことが行われているそうでございます。

  ということで、学校が防災拠点として確立できるために、ぜひとも、もちろんここが大事なんですけれども、コミュニティスクールは突然指定されるわけじゃなくて、学校支援地域本部が進化するような形でコミュニティスクールになるというのがどちらかいえば自然な姿であって、そういうことを望んでいるわけですけれども、こういう防災についての面で地域と学校がより連携を深めていくという視点についてお伺いしたいと思います。

◎教育長(加藤忍) 東日本大震災で地域と学校の関係が改めて見直されたということもございますし、それにかかわってコミュニティスクールを指定する地方自治体がふえたという実態もございます。

  例えば南海トラフが動いてということで、高知県なども、海岸沿いの学校なんかはそれと連動してコミュニティスクールをつくっていこうというような機運もあるように聞いております。学校が重要な防災拠点であるということは異論はございません。教育委員会としましても、課題意識を持って捉えております。各小中学校において、家庭、地域と協力した避難訓練の実施や登下校の安全を見守る見守り隊の組織構築に取り組んでいるところですけれども、防災拠点としての学校と地域との連携については、今後より力を入れていきたいと思っておりますし、防災アドバイザーも山大の先生にお願いをしながら今取り組んでいるところでございます。

  コミュニティスクールを導入していない本市での取り組みも2つほど紹介させていただきますと、例えば湯野浜小学校において、津波対策として避難経路の見直しに当たり、PTA、自治会と連携をしながら協議を重ね、避難経路の整備と維持に取り組んでいるという事例がございます。また、昨年度から、先ほど申し上げました防災教育アドバイザー派遣事業として三瀬地区において学校施設が避難所となる場合の事前協議を行っております。具体的には三瀬地区自治会、豊浦小学校、豊浦中学校、防災安全課、コミュニティ推進課、学校教育課が連携する形で、例えばこれまでの津波があった場合の避難等、それを見直して、今度こうしようかというようなシミュレーションも含めて今進めているところでございます。さまざま防災教育アドバイザー派遣事業の成果も踏まえながら、あと二中の校長時代、私も危機意識といいますか、いわゆるマニュアルを含めて大地震発生時に鍵あけを駆けつけていただく方も地域の方にお願いをして、速やかに避難所開設ができるようにしてきたという取り組みもございます。

  先ほどから申し上げていますけど、コミュニティスクールも大事なのかもしれませんけれども、今この危機感を持って、まずアクションを起こす、そういうことが学校としても、教育委員会としても大事なのかなと思っております。

  以上です。

◆2番(田中宏議員) ありがとうございます。まさに鍵あけとかついての具体的なことも、結構進んでいないですね。鶴岡市内では結構進んでいない学校がありまして、そのあたりも危機感としては持っておられるということで安心しました。

  それから、今の三瀬地区の話なんですけれども、言ってみれば、学校の再編、統廃合によって、地域と学校の関係は変化している。言ってみれば、小学校がなくなった地域においては地域と学校が遠ざかったということは言えると思うんです。やっぱりそこを、今の三瀬地区についても豊浦中学校のお話出ましたけれども、豊浦中学校、三瀬小の子たちは住んでいる地域と豊浦中は一致しているからいいですけれども、それが豊浦中学校区ということでいうと、少し離れている地域があるということは事実だと思います。このあたり、鶴岡市内において、いろんな中学校において具体的に見ていけば、中学校区における広域的な地域と学校の連携がどうできているか、あるいは薄いのか、濃淡がというようなことは考えるべきテーマかと思って聞いておりました。

  それから、コミュニティスクール導入のメリットとして、先ほど学力向上などと並んで多いのが、防災防犯の体制を構築できたという点です。これは、やっぱり地域と学校、あるいは学校の生徒、子供たちと地域の人の顔見知りの関係とかは本当一朝一夕にできなくて、そのあたりがやっぱりコミュニティスクールでもあり、地域と学校の協働の価値でも意義でもあろうかと思いますので、そのあたり申し上げておきます。

  さて、その学校運営協議会の設置について、国は、国といいますか、閣議決定された努力義務化でございますけれども、このあたり、学校支援地域本部については、要はコミュニティスクールは突然できるものではなくて、地域と学校の信頼関係がだんだんでき上がってきて、その末にできるものであるという考えでいると思いますし、まさにその学校、今までの鶴岡における良好な地域と学校の信頼関係、そしてさらに発展して学校支援地域本部があり、その果てにコミュニティスクールがあるというような一体的に推進していくようなモデルを国も想定していると思います。

  また、コミュニティスクール導入等推進事業などの補助事業もありますし、ぜひともここは、言ってみればその方向づけです。今すぐということではなくて、方向づけとしてコミュニティスクールという考え方を鶴岡市の教育委員会としてもよく研究していって、それで導入に向けて考えていこうというような機運醸成といいましょうか、市民にとってもそうです。地域にとっても学校運営協議会に入れって突然言われてもわからないですけれども、やっぱりそこは多くの自治体でも2年ぐらいかけて機運を醸成してから導入に至るというようなケースが多いように見ておりますけれども、そのあたりのお考えを伺わせてください。

◎教育長(加藤忍) コミュニティスクール及び学校運営協議会についての理解を深めていくための本市の今後の取り組みということでお答えさせていただきます。

  地教行法とよく言われていますけれども、地教行法の一部改正により、教育委員会に対する学校運営協議会の設置の努力義務化が先月ですか、閣議決定されました。この趣旨といたしましては、この改正によって学校の指導、運営体制を充実し、地域との連携、協働を含めた学校運営の改善を図ることにより、複雑化、困難化する諸課題に対応する学校の機能強化を一体的に推進するものでございます。そのため、教育委員会といたしましては、全国の先行事例、実践事例等を研究いたしまして、その成果、それから課題も含めていろいろ検討していきたいと思っております。

  コミュニティスクールの導入に向けての熟議とかワークショップという御提案をいただきましたけれども、全市一律に行うというよりも、それぞれの学校の特色とか独自性もございますし、学校、地域の実情もございますので、それらに応じながら連携、協働をさらに進める手だてを探ってまいりたいと考えます。

  議員御案内のとおり、地域とともにある学校づくりの必要性については、教育委員会といたしましても、先ほどから申し上げておりますけれども、感じているところでございます。これまで本市の各小中学校が地域と一体となりながら行われてきた特色のある教育活動を大切にしながら、コミュニティスクールの導入について包括的に検討してまいりたいと思います。

  以上です。

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