『田中宏とまちを創る会』


平成28年9月 田中 宏 一般質問

1 新文化会館の建設費について
(1) 建設費の推移について
(2) 建設費の内訳について
2 移住定住促進について



1 新文化会館の建設費について

◆2番(田中宏議員) それでは、通告に従いまして、大きく2項目お尋ねします。

  まず、新文化会館について。完成予定まであと1年ということで、今回の議会でも多く取り上げられておりますけれども、まず建設費の話、それで建設費が当初想定されていた約45億円からほぼ倍額、倍増へと膨らんできた過程につきましてはさきの総括質問への答弁で一定の認識を得ました。ただし、その設計に当初2億円かかり、それからどんちょうを追加して6,000万円かかり、外構工事や駐車場などの整備についてはこれからの発注であることなど、それ以外の経費についても相当額必要な整備であるというふうに理解しております。

  そこで、まず現在の建設費についてなんですけれども、その内訳について市民と情報共有すべきであると考えまして、今回通告したわけですけれども、一括発注しているために詳細な内訳についてはわからないというようなことだそうでございます。一括発注につきましては、さまざまな公共建築において行われていることではありますけれども、やはり具体的な仕様については受注者に委ねることになるためにその発注者、ここで言えば鶴岡市が求める性能ですとか仕様を確保するためには相当な見る目といいましょうか、分析力、チェック機能が問われるものだというふうに思っております。もちろん行政は市民の付託を受けて新文化会館建設に当たっているわけですので、市民との情報共有というのは必須であると、そのための一方策として現場見学会、既に1回行われましたけれども、また予定されているであろう市民現場見学会については高く評価するものであります。

  そこで、その一括発注の中でもどういうふうな方針で建設費を使わせるのかというようなことでお尋ねします。地元産の木材の積極活用などは当初からコンセプトにあったと思うんですけれども、地元の経済や環境への波及効果を高めるための方策としてどんなことをお考えでしょうか。

  それから、椅子などの備品、それから舞台の設備ですとか、利用者の満足度に直接かかわる部分の整備方針についてどのようにお考えか、お尋ねいたします。

◎建設部長(渡会悟) ただいま御質問の中で内訳がわからないということではなくて、あくまでもこの内訳については業者さんのほうで最終的に民民の契約ということでなるということで、設計ベースの中では一定、当然発注の際設計書つくっていますので、内訳書はあるわけですけれども、それについてこの場でちょっとお答えするのはいかがかといったことでお話しさせていただいたところです。

  最初にただいまの御質問の木材の積極的な活用ということについてですけれども、これにつきましては設計段階より検討を進めてまいったところであります。現在エントランスホールのイメージ図にもありますとおり、エントランスホールと回廊には天井に設ける木製ルーバー(縦格子)に地場産の木材を活用することとしております。この天井ルーバーは、長さ約2.2メートルの杉材を約7,700本使用する計画としており、同様の木製ルーバーは総合保健福祉センターにこふるのほうの1階の天井にもあるわけですけれども、これと比べまして新文化会館の天井ルーバーの施工面積は2,125平方メートルとして約8.5倍になっており、地元産の杉を大量に使うといった計画になっております。既にこれにつきましては、地元の製材業者と加工業者が木材の調達と乾燥などを進めているところであります。

  続きまして、新文化会館の利用者の満足度につながる整備についてでありますが、改築整備事業は平成24年に市民の意見を反映しながらまとめました鶴岡市文化会館整備基本計画を基本として設計を進め、この設計に基づき工事を進めております。整備基本計画では、施設整備にかかわる内容としまして、1つに舞台の大きさや設備、2点目としまして練習室やリハーサル室、3点目として快適な設備と空間、4点目としてユニバーサルデザインの配慮、5点目として地球環境への配慮と地域資源の活用、維持管理コストの低減の大きく5つについて示されております。

  さらに、設計段階から市民ワークショップや市民説明会などを開催し、ここで出されました議論や御意見を踏まえながら、整備基本計画に示された基本理念、整備の基本方針、目指す施設の方向性を具現化する施設とするために各種機能や規模、デザインなどの調整を行い、設計と施工を行っております。

  まず、舞台周りでありますが、日本建築学会で推奨するプロセニアムアーチ、ステージの額になりますけれども、これは主演目によって変わるものの、1,500人規模の多目的ホールでは幅が15メートルから18メートル、高さが7メートルから10メートルとなっておりますけれども、新文化会館では幅を推奨値の18メートル、さらに音楽ホールとしての音響性能を高めるため、高さにつきましては推奨値よりも高い12メートルで設計しており、高さについては旧文化会館の約1.7倍となっております。舞台の広さにつきましても、主舞台の奥行きを18メートルとしまして、旧文化会館の9メートルの2倍になっており、袖舞台を含めた舞台面積は約720平米で、主舞台だけの面積を比較しても約2倍の広さとなっております。さらに、音響反射板を使用する場面、コンサートでありますとかクラシック系の音楽になるかと思いますけれども、使用する場面でも舞台奥行きを旧文化会館と比較して3メートル長い11メートルとし、舞台面積でも140平米から1.2倍の約168平米と広くなっており、合唱などの大人数が演奏する場面でも前舞台としてオーケストラピット用の奥行き5メートルの電動床を舞台と同じ高さとして、舞台をフロントステージとして拡張することが可能となっております。

  また、各種舞台設備につきましては多目的ホールとしての機能、さまざまな演目に対応しながらも使用頻度とイニシャル、ランニングコストを考慮しながら、工事として備えるべき必要かつ十分な設備費用として計画してまいりました。舞台機構設備では、ステージ上部に本どんちょうやホリゾント幕を初めとする各種幕類、音響反射板や照明ライト、音響スピーカーや上映用のスクリーン、看板、道具類をつり下げるためのバトン45本を21センチから36センチという細かな間隔で設置しております。これらのバトンは全て電動とし、作業技術者の負担軽減、重量物への対応とともに、地震時の落下対策などの安全面でも考慮した設備となっております。

  次に、舞台照明設備では軽量で操作しやすい舞台用LED照明とともに、その操作システムは高度な舞台照明演出を可能とするコンピューター制御として、操作卓は調光室のほか、舞台袖にも移動用操作卓を備え、1,000パターン以上の照明シーン設定を記憶し、再生して舞台演出を行うことができます。また、舞台用LED照明の採用によりまして、消費電力の低減と照明設備からの発熱を抑え、冷房負荷の軽減による省エネルギー効果を図るとともに、照明による熱が抑えられることで、ステージ上の主演者や楽器などへの負担も軽減できるものと考えております。

  次に、音響設備につきましては新文化会館は生音を大切にしたホールをコンセプトにしておりますが、一方多目的ホールとしての機能に対応したひずみを抑えるための余裕のあるパワーを有した16台のアンプ、臨場感を演出する7.1チャンネルサラウンドシステム、ホール全体に52台のスピーカーを配置しており、多目的ホールとして十分な機能を有する設備となっております。また、ホールには赤外線補聴システムを備え、耳の不自由な方の利用にも配慮しております。

  さらに、商業的興業などの興業などの場合、持ち込み機材をというのが想定されるわけですけれども、そういった持ち込み機材による演出に対応するための電源等についても相当程度の設備容量を準備しております。

  次に、多目的ホール兼リハーサル室でありますけれども、ここの面積247平米になっております。これは、主舞台とほぼ同じ面積であり、リハーサルでは舞台と同じような利用をいただくほか、平土間の多目的ホールとして利用を想定しており、移動式の椅子を最大約200脚程度並べることができますので、小演奏会や講演会、舞踏や演劇、ダンスの発表会などのほか、大人数での練習などさまざまな利用が可能となっております。音響面でも遮音性能や残響時間、周波数特性、空調設備が発する騒音の対策を考慮しているとともに、一定舞台照明設備や音響設備、ロングバトンなどの基本的な舞台設備も備えつけることとしております。

  ホール客席につきましては、新文化会館の特徴でもあります、先ほどと繰り返しになりますが、生音を大切にした音響性能と舞台と客席の一体感に配慮したワインヤード形式の配置に合わせた内装と椅子のデザインについて、設計に基づき試作品を作成するなど、詳細な検討を進めている状況にあります。デザインにつきましては、多少個々人の嗜好ということがあろうかと思いますが、機能的な快適性、メンテナンス性を確認しながら最終決定を進めてまいります。

  また、エントランスホールやホワイエなどの空間につきましてもお客様が講演前、休憩時間、講演後に利用する際、期待感や高揚感、感動の余韻を味わう場として大事な空間でもあり、ホール内と調整されたデザインである必要があります。また、新文化会館の特徴である回遊性も踏まえたものとなるよう、これにつきましても最終調整を図ってまいります。

  ユニバーサルデザインに関しましては、車椅子対応やオストメイトを備えた多機能トイレを整備するほか、ホールの前方と後方に車椅子用の客席を設けております。また、先ほど申しましたように耳の遠い方や難聴者の方が音声や音楽を明瞭に聞き取るために補聴器用の赤外線システムなども設置しております。

  さらに、幼い子供が騒ぐのを心配して利用を敬遠されがちな家族連れも上演を楽しめるように防音ガラス張りの親子鑑賞室を用意するなど、多種多様な市民ニーズに対応できる多目的ホールとして整備を進めているところです。

  続きまして、地球環境への配慮と地域資源の活用、維持管理コストの低減についてでありますが、空調用として利用するエネルギー源につきましては扱いやすさ、二酸化炭素排出量、ランニングコスト、メンテナンス性、さらには利用時間、頻度、必要能力などを検討し、都市ガスと電気をバランスよく組み合わせた空調システムとしております。

  天井の高い大空間となっているホール、客席1階部分は、床吹き出しとして居住域空調により天井付近の人がいない空間まで空調することがなく、空調機器の大容量化による環境負荷とランニングコストの両面で無駄が生じないシステムとしております。また、換気効率も高いため、常に新鮮な空気を居住域に供給し、良好な環境を維持できるというメリットもあります。このほか省エネルギー化につきましては、舞台用に加え、一般照明器具も長寿命で高効率のLED照明器具の採用などを行っております。

  また、使用する水の大部分は施設の特徴から便所の洗浄水と空調用の冷却と補給水となっており、計画水量の90%を雨水で賄う計画とし、地下に雑用水をためる水槽をつくりながら、この水槽にためた水をくみ上げるポンプは非常用発電機に接続し、災害時や停電時にもトイレを利用できるシステムとなっております。

  先日の総括質問でも市長答弁の中で工事進捗状況について御説明申し上げておりますが、工事の最終段階を迎え、充実した施設となり、多くの市民の皆様から御利用いただき親しまれる施設となりますよう、改めて発注者、設計者、施工者、監理者が一丸となって残りの工事を進めてまいります。

  また、秋にも見学会を予定しておりますので、議員を初め多くの市民の皆様よりぜひ現場をごらんいただきたいと存じます。

  以上です。

◆2番(田中宏議員) 今伺いまして、さまざまな配慮ありつつ、例えば回遊性を大事にするということでいえば、がらんとしたロビーではなく、いろんなものが、例えば座れるソファーのようなものだとか、さまざま想像されるわけです。それから、あと先ほどのリハ室に設置される椅子200脚などなど、これから備品などさまざまなものが必要になろうかと思いますけれども、今80億円と言われているその80億円の中で含まれているものと今後別予算で対応しなければならないものというのは、これは建設部の答弁なのか、教育委員会なのかわかんないんですけども、どのような切りわけで、これからどのぐらいが必要になるというような見通しはいかがでしょうか。◎建設部長(渡会悟) 工事に含まれているものは、例外はありますけども、基本的には動かせないものまでですので、ロビー等のソファーであるとか、そういったものは今後購入ということになりますけれども、先ほど申しましたようにデザインの一体性とかもありますんで、この辺につきましては設計者等と相談をさせていただきながら選定していくことで統一感のある空間をつくっていけるかなというふうに存じます。ちょっと具体的な額につきましては、現時点ではまだ明確になっておりません。

◆2番(田中宏議員) 教育委員会としては何か御答弁ありませんか。

◎教育長(加藤忍) 個々の具体的なものについては、いろいろプランを示していただきながら選定をこれからしていくということでございます。

◆2番(田中宏議員) ありがとうございます。

  先日、30年を超えた中央公民館と図書館において空調の不良がありまして、不調がありまして、市民にまず甚大な不利益を与えたことだというのは記憶に新しいとこでございます。

  そこで、この文化会館についても更新、保守への積み立てのようなもの、それからランニングコストなどなどさまざま議論すべきことがありますので、また改めて取り上げたいと思っております。

2 移住定住促進について

  では、大きな2番参りましょう。人口減少課題についての対策として、移住、定住があります。今回は、特に若年層の移住、定住について質問したいと思います。今回は、大学生とともに調査研究を進めまして、当事者である若者たちの意見を市政に生かすということができればいいなというふうに考えます。

  1番、孫ターンを促進したいと思いますけれども、祖父母の地元へのIターンでございます。例えば高校留学というものをPRしている自治体もございます。本市でも定員割れしている学校はあるわけですので、例えば祖父母の地元にある高校に3年間留学しませんかというようなものを敬老会でお孫さんたちに呼びかけてくれというようなことを働きかけたりしている自治体もあるそうですが、お考えいかがでしょうか。

  そして、2番、仙台、新潟で暮らす大学生たち、あるいは若年層へのPRはどうなっておりますでしょうか。最近は首都圏よりもむしろ近県への進学志向が強まっているというふうに聞いております。それから、仙台ですと高速バスなどを利用するケースが多いかもしれませんけども、聞くところでは若者たち新潟に進学するときは自家用車で行くという話も聞いていて、道の駅などにも何かの配慮が必要かもしれません。そのあたりをお考えお尋ねします。

  そして、成人式での働きかけについてはいかがでしょうか。例えば成人式、文化会館が完成した後の再来年の成人式などは、例えば1,000人規模で全市の新成人が集まるというようなことも聞いておりますけれども、Uターン者の事例展示ですとか、あるいは実際に相談窓口を設置して、地元出身の20歳の人たちにアプローチできる数少ないチャンスであろうと思いますので、この機会をぜひ活用したいと思います。聞くところによりますと、その20歳の若者たちは地元への理解というのはまだ余りないわけです。18歳の高校3年生で旅立ったままの知識ですので、ぜひそこで若者を積極的に募集したいんだというような企業の業務内容ですとか電話番号がリストアップされていたりするものがその資料に同封されていると参考になるというふうに聞いております。このあたりお考えをお聞かせくださいませ。

  そして、4番、大学あるいは高等教育機関との連携でございます。地元の高等教育機関、例えば山形大学農学部などもそうですけれども、ぜひとも地元の農業者との連携ですとか、そういった機会をふやして、あるいは最近でも例えば大学の能楽研究会の方々が黒川で研修をする、合宿をするだとか、さまざまな機会があり得ると思います。県内はもちろん、隣県や首都圏などの大学にも働きかけまして、鶴岡で活動し、鶴岡に愛着を持つ若者をふやしていければと思いますが、このあたりいかがでしょうか。

  そして、5番、にいがたイナカレッジというものがございます。先日議会でお呼びした講師とともに地域振興課ですとか地域おこし協力隊の皆さんも一緒に聞いたわけですけれども、十日町の事例、そのあたりをお伺いしますと1年間インターンとしてお試しとして移住のお試しをして、それでお互いのミスマッチを防ぎ、さらにその1年間でなれた人は地域おこし協力隊として3年間入ってもらって、その間になりわいを確保していくというような事例もあるそうでございます。聞くところによると、鶴岡での新規就農についても農地取得が高いハードルになっているというふうに伺いますけども、このあたりも新潟での事例を聞きますと、もう消防団とかお祭りだとかに参加して、人間関係を築いてから、おまえなら信用できるからうちの農地を任せたいというふうなルートがスムーズだというふうに伺っております。ぜひそのあたり移住へのお試しのようなものを考えられると思いますが、お考えお尋ねします。

◎企画部長(高橋健彦) それでは、移住、定住促進についてお答えいたします。

  初めに、本市の移住、定住に係る取り組み状況を簡単に御紹介させていただきます。昨年度より専任の移住コーディネーターを配置いたしまして、総合的にサポートできるよう相談機能の強化を図っておりましたり、移住、定住サイト、ガイドブックなどを通して移住希望者が情報収集しやすい環境整備にも努めているというところでございます。こうした取り組みの結果、移住相談件数が平成26年度の15件から27年度は90件に増加いたしておりまして、今年度はそれをさらに上回るペースで推移しておるといったような状況でございます。こうした全体の趨勢を踏まえまして、お尋ねのあった各項目について順次お答えいたします。

  初めに、孫ターンの取り組みについてでありますが、本市の孫ターンの状況を申し上げますと、昨年度相談をお受けいたしました90件のうち4件がこれに該当するかなというふうに捉えておるところでございます。今後もこの孫ターンの相談や移住というところは本市でもふえると見込まれておるところでございます。孫ターンは、本市に祖父母というかかわりがあることから、移住に結びつく可能性が高い層であるとともに、子育て世代のケースが多いので、人口減少対策の面からも重要なターゲットであろうというふうに認識いたしております。こうした孫ターンの促進に向けまして、まずはふるさと会でありますとか、あるいは各種会報など、さまざまな媒体や機会などを通じて市の情報を若い皆さんにお届けしていきたいということでございまして、また現在の情報発信コンテンツ、先ほど御紹介したようなものも含めまして孫ターンに関する事例もそういったものに掲載しながら紹介してまいりたいというふうに考えております。

  次に、2つ目の仙台、新潟で暮らす大学生や若年層へのPRについてでございますが、現在本市で行っている若年層へのPRとしては、主に首都圏在住の皆さんをターゲットとしているという実情にございます。しかし、最近は経済的な理由などから首都圏への進学より隣県の大学等への進学が多くなっているという傾向が実数でも見られてきておるという状況でございます。こうした実態も踏まえまして、大学や専門学校等への進学者の多い仙台や新潟での若い皆さんへのアプローチ、これが非常に大事になってくるというふうに私どもも認識いたしておりまして、議員御提言のところも踏まえ、工夫してまいりたいというふうに考えております。

  次に、3つ目の成人式での働きかけについてでございます。成人式では、成人をされた皆さんはどちらかといえば久しぶりの友人の皆さんとの再会でありますとか、そういったところを楽しみに参加されておられるということもややもすれば本音というところもあろうかと存じます。意識が友人の皆さんとの交流に向きがちという中で、当日に移住相談とかUターン情報について目を向けさせるというのはなかなか難しいところでございます。こうした現状を踏まえまして、市としてはむしろその後にUターンしたいと思ったときにどこに相談したらよいのか、またそういった窓口がどこにあるのかというようなことをしっかりこの段階ではお知らせしておくことが肝要でないかというふうに捉えておりまして、成人式当日に配布する資料の中に移住者の事例紹介であったり、支援制度、相談窓口等々についてさまざまな情報を掲載しております鶴岡U、Iターンガイド、これを同封してお知らせしておるというような状況でございまして、今後ともより多くの方から若い皆さんを含め地元に戻ってきていただけるよう全庁の連携を強め取り組んでまいりたいというふうに考えております。

  次に、4つ目の大学との連携についてでございます。移住に関する大学との連携ということでは、山形県が首都圏の3大学、これ東海大学、神奈川大学、専修大学の3大学でございますけども、UIターン就職促進に関する協定を締結しておりまして、この協定を活用しまして、今年度初めて開催した首都圏での本市単独での就職相談会、それから移住相談会の開催案内などをそういった提携先の大学生に発送しておるというようなことでございます。

  さらに議員からも一部御紹介ありましたけれども、地域において各大学がさまざまな活動をされております。東洋大学の藤島での活動、それから、引での能楽青年交流という法政大学の活動、それから食文化創造都市の関係では昭和女子大がインターンシッププログラムを実施していただいております。このような大学との連携事業をきっかけとして、地域に若い大学生が入り、住民とともに地域の課題へ向けた活動を展開することなどで都会の若者が地域へ理解を示して、地域へ貢献したいと思える人材へと発展すること、こういったことが大いに期待されると考えておりまして、今後とも市の関係課で連携いたしまして推進してまいりたいというふうに考えております。

  最後に、長期インターンシップ、議員からにいがたイナカレッジというようなことで御紹介いただいたところでございますけれども、この事例で参考になると思われます点といたしましては、過疎化が進んだ集落の新しい担い手対策や自然豊かな地域で自分らしいライフスタイルを求める都市の若者たちをつなぐ仕組みづくり、これがポイントなんだなというふうに私どもとしては捉えたところでございます。そういったポイントを踏まえながら、本市では都市の若者をつなぐ仕組みづくりということで考えてみますと、鶴岡ナリワイプロジェクトというようなことでありましたり、UIターンサポートプログラムというようなこと、はたまたお試し住宅というような制度もスタートさせておるところでございます。

  このようなほかに農業関係ですとUIターン就農支援事業補助金、新規就農アドバイザーによる支援等々の制度も設けておりまして、可能な施策をさまざまに展開いたしまして、若い皆さんのUIターン促進、これに今後とも力を注いでまいりたいというふうに考えておりますので、よろしくお願いいたします。

◆2番(田中宏議員) ありがとうございます。成人式の話なんですけれども、結局Uターンしたくなったときというのはありますけれども、問題は例えば新卒のとき、大学生にしてみたら20歳というのはまさにどこに就職しようかな、あるいはどんな未来を築こうかなと思っているところですので、やはりUIターンガイドを同封するというのに加えて、こういった鶴岡にはこんな進むべき道があるよ、あるいは農業をする、漁業をする、そういった道もあるよというような紹介が具体的に必要なのではないかと考えるところでございます。

  1点、にいがたイナカレッジの話もありましたけれども、その仕組みづくりというところで、やはりこの間の十日町の方のお話でも意外と仕事はあるんだと、意外と仕事はあるが、人間関係のほうが難しくて、そこをつないでくれるキーマンが必要なんだというお話であったろうと思います。そのあたりもぜひ参考にされて、政策立案していただきたいと思います。

  大学との連携について、特に地元の大学との連携について何かお考え、促進策あればと思います。

◎企画部長(高橋健彦) 地域の大学との連携ということでございますが、御案内のとおり鶴岡市、本市には4つの高等教育研究機関がございます。この規模での都市としてはこういった高等教育機関が充実しているというような捉え方かと存じます。そのメリットを生かしまして、こういった学生の地域への愛着づくり、そういったことはこれまでも進めてまいりましたし、今後もいろいろな協議会を通じて学生にアプローチしてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

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