『田中宏とまちを創る会』

平成26年9月 田中 宏 一般質問

1 子ども読書活動推進計画について
  (1) 現状について
  (2) 現場の声、市民の声を踏まえた策定について
2 新文化会館の管理運営実施計画について
  (1) アドバイザー会議について
  (2) 進捗状況について
  (3) 策定に向けた市民参画について
3 お祭りウィークについて



1 子ども読書活動推進計画について

◆7番(田中宏議員) それでは、通告に従いまして大きく3点、お尋ねいたします。

 1つ目は、子ども読書活動推進計画についてでございます。

 当計画の策定は、鶴岡市立図書館の100周年に向けた目玉企画であろうと思っております。学校図書館の聖地といたしまして全国から尊敬を集めている鶴岡だからこそ、この計画の策定された結果については全国からも注目が集まっているのだろうと思っております。

 そこで、策定過程を市民に積極的にPRして、市民の関心も高めながら鶴岡の文化度をさらに高めていくきっかけにできればなと祈りながら、質問を申し上げます。

 1つ目、策定についての委員会立ち上げに当たりまして、多様性やバランスに配慮して人選されたことと思います。

 先日、7月23日は第1回の会議が行われたということですけれども、その人選の結果、どのような顔ぶれになったのか。それから、その会議ではどのような意見が出たのかなどなどお伝えください。

 それから2点目、昨年から実施されました子ども読書アンケートについては、6,825通もの回収が行われたということで、とても大規模で網羅的なアンケートになったのではと思っておりますが、その集計した結果、それから分析についての公表はいかがなっておりますでしょうか。

 そして、それをただホームページに上げるだけというのでは、やはり市民の関心も高まりにくいと思いますので、報告会のようなものを実施して、関心ある市民の方に詳しく解説すると、ともに考えようという姿勢を持って市民の関心を高めてみてはと思いますが、そうした工夫はいかがでしょうか。

 そして3点目、今後の策定スケジュールはということで、何しろ来年の4月には実施したい子ども読書活動推進計画ですので、策定スケジュールについてもタイトなものになるであろうと想像いたします。

 そのあたり、これからの見通しをお伝えください。

2 新文化会館の管理運営実施計画について

 そして大きな2点目、新文化会館の管理運営実施計画についてでございます。

 これまでの整備基本計画から、そして基本設計、実施設計、管理運営計画と、これまでの作業過程、工程を見ておりますと、どうしても合併特例債の期限が意識されて、その期限ありきの突貫工事という感を持たざるを得ない状況であったと認識しております。

 しかしながら、幸か不幸かと申し上げましょうか、開館時期が現時点で既に1年間遅くなっております。ここでじっくりと腰を据えて、市民との対話を改めて重んじる時間のゆとりができたのではないかというふうにプラスに捉えたいと思いつつの質問でございます。

 1つ目、管理運営実施計画の策定については、アドバイザーという方々を委嘱するというふうに御答弁が先日あったかと思うんですけれども、アドバイザー会議の具体的な人選と、そして仕事の内容について、どのように検討されておられるでしょうか。

 そして2点目、管理運営実施計画は管理運営計画にも増して市民にとって非常に身近で、直接関係が深い内容になります。何しろ、開館時間は何時なんだ、使用料は幾らなんだというような非常に詳細なものになります。

 せっかく今の時点で1年間まず時間の余裕ができたということで、市民参加を超えまして、ぜひ市民が計画策定に参画できるような工夫を求めていきたいと思います。

 事務局のほうで、現在、管理運営実施計画の素案については検討されているのだろうと思います。その事務局で検討された素案をアドバイザー会議の皆さんが大局的に、そして専門的な見地から助言いただきまして、それをさらに年齢も立場も多様な、例えば高校生だとか高齢者だとか、見る側だとか、見せる、パフォームする側の立場だとか、さまざまな市民がそれぞれの視点から意見や改善案を出していくと。それでまたそれからのフィードバックで事務局の素案検討にフィードバックしていくというサイクルを丁寧に繰り返していくことで、計画の現実性と申しましょうか、鶴岡ならではの計画になっていく。

 そして、自分が主役なんだと。やはり文化会館というものは市民一人一人が、例えば小学生、中学生の合同音楽会にしてもそうですけれども、一人一人が主役なんだ、主人公なんだということを、当事者意識を持っていく市民をふやしていくことができるのではないかと思いますけれども、そのあたり、管理運営実施計画の市民参画の形についてお答えいただきたいと思います。

3 お祭りウィークについて

 続いて、大きな3点目です。

 昨年から荘内大祭と赤川花火大会とおいやさ祭りという3つの違った成り立ち、違った規模を持つお祭りが8月の同時期開催ということがありまして、お祭りウイークというように民間からの動きがございます。

 それで、鶴岡市にとっては、今議会でもさまざま議論になっておりますが、人口減少の問題、そして観光振興による交流人口の拡大ということが市政課題として大きな喫緊の課題になっていると認識しております。

 そこで、このお祭りウイークの推進によりまして、これまで単発のイベントですと、どうしても赤川花火大会を見たい方が1泊か、あるいは日帰りぐらいで帰っちゃうということがあったのが、複数のお祭りが複合的に相乗効果を生むことによって2泊、3泊と滞在型へ移行していくという変化を期待しているものでございます。

 そこでお尋ねしたい1点目は、お祭りウイークの2年目、鶴岡市の当局として認識している成果と課題はどのようになっておりますでしょうか。

 そして、質問の2点目は、来年、赤川花火大会が8月15日の開催を表明されております。これは本当に赤川の花火大会の日付というのはなかなか設定が難しく、全国からすぐれた花火師さんたちが多く集まるためには、ほかの老舗の花火大会、大手の花火大会の時期とずらさないといけないわけですので、そこであいているところを狙って赤川花火大会も工夫して日程を設定しておられるわけでございますけれども、来年はとにかく8月15日というふうに表明しておられます。

 8月15日というと、これまで荘内大祭が行われてきた日なのですけれども、まだ荘内大祭もおいやさ祭りも開催日を明言しておられるわけではございませんけれども、少なくとも何らかの変更、あるいは混乱が予想されることでもございます。

 そこで、従来よりもしっかりとしたスケジュールの告知というのがそのお祭り時期に必要となるわけでございますが、ぜひこれまでの2年間の蓄積、成果も踏まえて3年目の飛躍を期して、市としましては、さらにそのお祭りウイークを側面からPR面で支援していくというようなことが必要になるのではないかと思いますが、このあたりいかがお考えでしょうか。

 そして3点目は、現在、お祭りウイークは鶴岡地域、荘内大祭は荘内神社を中心としたお祭りですし、赤川花火大会は赤川の河川敷、そしておいやさ祭りは山王通り商店街ということで、鶴岡地域の3イベントで構成されているわけでございますが、8月15日周辺というのはお盆の時期でもありまして、市内の全域で伝統的な地域のお祭り、それは規模もさまざまですし種類もさまざまですけれども、伝統芸能やお祭りが開催されているわけでございます。

 そこで、この8月15日周辺というのを、伝統芸能やお祭りなど市全体の地域資源に光を当てて、それぞれの地域をより活性化していくというきっかけとして捉えまして、鶴岡市としては、もちろん赤川花火大会、荘内神社、おいやさ祭りの主催者の思惑というのはもちろんおありでしょうけれども、ぜひ鶴岡市としては、合併から9年たちまして、旧鶴岡市だった鶴岡地域だけではなくて、周辺旧町村部に至るまでの小さなお祭りであっても、その光を大きく照らしていくというようなきっかけになるのではないかと思いまして、そのあたり、お祭りウイークの拡大といいましょうか、新たな広がりを求めていくことについては、市当局としてのお考えはいかがでしょうか。

 以上、一般質問といたします。

1 子ども読書活動推進計画について

◎教育部長(長谷川貞義) 教育委員会から、子ども読書活動推進計画についてと、新文化会館の管理運営実施計画についての2点について、お答え申し上げます。

 初めに、子ども読書活動推進計画についての御質問ですが、まず鶴岡市子ども読書活動推進委員会についてでございます。

 この推進委員会の委員につきましては、さきの6月定例会でも御説明申し上げましたとおり、子ども読書活動推進計画は子供の読書環境の整備を社会全体で支援していくための計画であるということから、多様な分野の方々からかかわっていただく必要があると認識し、人選を進めてまいったところでございます。

 具体的に申し上げますと、子供たちが成長していく中での主な場面を想定し、乳児・幼児期の読書という観点から、おはなしボランティア活動に携わっている方、そして幼稚園、保育園、小学校、中学校、高等学校での読書という観点から、それぞれの団体の代表者、また地域の読書活動の拠点である図書館における読書という観点から、図書館協議会の代表者、そして家庭教育での読書という観点から、保護者の代表の方、また読書活動に対して専門的な知識をお持ちの方、加えて公募をいただいた市民の方々として、全体で10名の皆様に推進委員を御委嘱申し上げたところであります。

 本推進委員会は、鶴岡市子ども読書活動推進計画の策定に向け、去る7月23日に第1回目の会議を開催いたしたところでございますが、この会議におきましては、委員の皆様より、誰が見てもわかりやすい推進計画にするための先進地の事例紹介やアドバイス、また子ども読書アンケート結果の重要性など、計画を策定するに当たり貴重な御意見が出されておりますので、これらの御意見や子ども読書アンケート結果をもとにして、現在、関係課が連携しながら推進計画のたたき台を作成しているところであります。

 次に、現場の声、市民の声を踏まえた策定に関しての御質問で、子ども読書アンケートの集計結果や分析の公表についてお答えいたします。

 まず子ども読書アンケートは、推進計画の基礎資料として、昨年10月からことし3月まで、市内の児童・生徒また保護者の方々を対象に行ったもので、全体で6,825名の方々から回答をいただくことができました。

 アンケートの集計につきましては、本年4月から取りかかってまいりましたが、現在は集計を終え、結果をより見やすく、わかりやすくするため、数値を表やグラフにする作業を進めているところでございます。

 なお、この結果や分析につきましては、なるべく早い時期に御協力いただいた学校等には直接御報告するとともに、市のホームページなどで市民の皆様に公表してまいりたいと思います。

 また、議員御指摘のとおり、教育委員会といたしましても、今回のアンケート結果に関心を持っていただくことは大変重要と考えておりますが、その手法としては、報告会のように会場を準備して改めて集まっていただくというやり方ではなく、市民の方々が手軽に結果を手に入れられるようなやり方を考えてまいりたいと思います。

 例えば、ブックスタート事業においでになった方々に資料として配付するとか、おはなし会の参加者にお配りするとかが考えられますが、いずれにいたしましても子ども読書活動にかかわる関係課が連携しながら、より効果的な手法を検討して実施してまいりたいと思います。

 次に、推進計画の策定スケジュールでございますが、7月の第1回目の推進委員会を受け、第2回目の会議を10月に予定しております。

 この推進委員会では、現在作成中の推進計画のたたき台を御検討いただくこととしておりますが、委員一人一人の御意見が十分に反映されるよう、たたき台の修正を何度も行う必要があることから、策定途中での公表等は難しいものの、今年中には委員の皆様から意見をまとめ上げた上で推進計画の案を完成させ、来年1月から3月にかけてこの推進計画の案を各学校や教育委員の方々にお示しするとともに、パブリックコメントにより広く市民の方々から御意見をいただいてまいりたいと思います。

 その後、第3回目の推進委員会において、委員の方や市民の方からいただいた意見をもとにした推進計画の最終案を御検討いただき、鶴岡市子ども読書活動推進計画を完成させ、来年4月の施行を目指す予定としております。

 いずれにいたしましても、子ども読書活動推進計画は社会全体で取り組んでいく必要がある計画でございますので、今後も広く御意見をいただく中で、委員の皆様を中心として作業を進めてまいりたいと存じます。

 来年は、市立図書館創立100周年を迎えます。この記念すべき年に鶴岡市子ども読書活動推進計画が施行されるのはまことに意義深いものがあると思いますし、これを機に、子供たちだけではなく、それを支える大人も含め鶴岡市全体の読書活動が高まるよう努めてまいりたいと思います。

2 新文化会館の管理運営実施計画について

 次に、新文化会館の管理運営実施計画についてお答えいたします。

 初めに、工事の完了が最初の入札で予定した時期より1年おくれるわけでありますが、その分、スムーズな開館に向けしっかりと準備をしてまいりたいと考えております。

 最初の御質問のアドバイザー会議につきましては、さきの6月定例会でも御説明いたしましたが、昨年度の管理運営計画策定から引き続き専門家としてアドバイスをお願いする総合アドバイザーと、本市の芸術文化活動を実践されている方の中から、活動分野や年齢などを考慮して5名程度の方に地元アドバイザーをお願いしたいと考えておりまして、今回の入札によって竣工の時期のめどがついた後にアドバイザーを委嘱し、第1回目のアドバイザー会議を開催したいと考えております。

 次に、アドバイザーの役割は、事務局が作成した素案に対して助言をいただくとともに、市民からの直接の意見を聞く機会としてワークショップにも参加していただきながら、管理運営実施計画についての検討をお願いしたいと考えております。

 なお、アドバイザー会議に提案する素案の作成に当たりましては、文化会館管理運営計画を策定する過程で実施したワークショップやパブリックコメントなどで市民の皆様からいただいた意見などや、既に開館している他の自治体の文化施設の管理運営に関する計画などを参考に進めてまいりたいと考えております。

 2つ目の、策定に向けた市民参画についてでありますが、議員御質問のように、アドバイザー会議と市民ワークショップを繰り返し、一つの計画案にまとめていくことも一つの方法かとは思いますが、ワークショップの実施に当たりましては開催時期や回数、テーマなどや管理運営実施計画の策定までの全体スケジュールとの関係などもあわせてアドバイザーの方からの助言をいただきながら、効果的に実施できるよう努めてまいりたいと考えております。以上です。

3 お祭りウィークについて

◎商工観光部長(佐藤茂) 続きまして、初めに鶴岡お祭りウイークについての成果と課題について、御答弁いたします。

 今年度の活動としましては、昨年に引き続き共同のポスターと庁舎壁面看板を作成することにより経費の節減を図るとともに、個別のイベントの告知としてだけではなく、例えば荘内大祭では、自分たちでみこしを担ぎたいという有志の声が上がり、担ぎ手を募集し、新た「荘内神社神輿会」を発足させるなど、工夫を凝らしてテレビなどのマスメディアを通してPRを行っております。

 また、今年度からは市内に協力店を募り、イベント参加者へのサービスの提供を地域と連携して行うという新たな取り組みが行われました。

 こうした鶴岡お祭りウイークの本年度の効果ということでありますが、8月14日から17日までのウイーク中は、残念ながら雨が降ったりやんだりのはっきりしない天候のため、全体的には人出こそ減少したものの、それぞれ祭り独自の創意工夫もあって、市民はもとより県内外の皆様から着実に認知されてきているものと考えております。

 特に、赤川花火大会においては、主催者によると観客数が30万人以上訪れたとのことであり、大会当日は、温泉地を含め鶴岡市内のホテル、旅館は全て満室状態であったというふうに伺っております。

 このように、イベント同士が連携をすることにより、相乗効果を発揮し、滞在者、交流人口の拡大につなげるということは新たな手法でありますが、本市といたしましても大きな期待をしているところであります。

 一方、お祭りウイークとしての課題についてでありますが、連絡協議会のマンパワー不足とそれに伴う周知活動の不足が上げられるかと思います。

 このため、本市といたしましても課題の解決のため、協議会と一緒に知恵と汗を出し合いながら協力していくつもりであります。

 また、来年の開催日程とその周知のための支援に関するお尋ねでありましたが、日程は、基本的にこの連絡協議会において案をまとめるもので、その上で、国交省、それから鶴岡警察署、本市など関係する団体と調整をしながら決定されるものと理解をしております。

 なお、来年の日程については、決まり次第、市の広報などを活用するとともに、協議会と連携をして対外的に周知していく必要があると考えております。

 最後に、今後の方向性と地域活性化のきっかけについての御質問と承りましたが、議員御指摘のとおり、協議会発足の理念からすれば、今後とも3つの祭りに固定化するものではなく、地域に大切に受け継がれている夏祭りや伝統芸能、新たなイベントなどもウイークとして取り込むことが可能であれば、その趣旨に賛同する団体などの間に輪が広がっていくということは望ましいものと思われます。

 ただ、この会は市民の自発的な声で発足した民間主導での自主的な活動でもあり、基本的には会の意向を尊重しながら継続・発展させていくために、市として必要な支援を行ってまいりたいと考えております。以上です。

質問

◆7番(田中宏議員) ありがとうございます。

 お祭りウイークについては、まさにそうですよね。皆様、ボランティアベースでマンパワー不足は否めないという中で、汗をかきながら夏の暑い時期に奮闘しておられるのが今のにぎわいにつながっていくんだろうと思いますので、ぜひ来年以降も市としてしっかり支援しながら育てていきたいものでございます。

 ぜひ旧町村部などにおいても、いっぱいあります小さくてきらっと光っているお祭りや伝統芸能などにも広がっていくことを期待しているところでございます。

 そして、子ども読書活動推進計画なんですけれども、鶴岡市が例えば「読書のまち」という言い方があったりしますけれども、もちろん小学校の時点での読書活動については大変先進的なわけですけれども、全国から尊敬を集めているわけですが、ところが一般的に言えば、市内の人口と蔵書数と貸出数というデータがありますけれども、国民1人当たりでいうと、全国的に見ると大体平均5.6冊ぐらいは貸し出しがあるんですけれども、昨年度、鶴岡市でいうと大体2.84冊というか、3冊行かないぐらいというか、本当になかなか鶴岡市としての大人も含めた読書活動としては寒いものがあるわけでございます。

 そこで、子供のころからの読書週間を深めて、楽しみとしての読書だけではなくて、調べ学習の楽しさ、深さなどなどテクニックも含めてスキルアップを図っていくというような育て方が必要だと思っております。

 それで、来年4月からの計画実施に当たって、例えば4月23日というのは全国的に「子ども読書の日」ということで盛り上がっているんですけれども、鶴岡市ではあんまり何もしてないんですよね。

 来年もう4月に計画実施、スタートすると、4月23日はすぐ来ちゃうもんですから、やっぱりそれはもう計画策定段階から、4月23日の「子ども読書の日」というのは子ども読書活動推進計画のオープンセレモニー的な意味合いも含めてやっていくべきだと思いますが、このあたりいかがでしょうか。

答弁

◎教育部長(長谷川貞義) まだそういう予定については検討をしておりませんが、議員さんの意見をいただいて、これから何かできるかということを検討していきたいと思います。

質問

◆7番(田中宏議員) ありがとうございます。

 そして、新文化会館の話でございます。

 新文化会館のアドバイザー会議につきましては、まだ委嘱もされてないということなんですけれども、総合アドバイザーと、そして地元の有識者5名というようなことでございます。

 本当にここで大事なのは、今の文化会館をめぐる議論の中で問題になっているのは、ステージに立つ側と見る側の立場の違い、そしてめったに見る側としても文化会館に足を運ばないというような方々の意識の温度差といいましょうか、乖離が大きな問題となっているんだろうと思います。

 ぜひそのアドバイザー会議の中で人選される5名の地元の方々という中でも反映の仕方があるのかなと。演者として、あるいは指導者としてすばらしいという方だけではなくて、それ以外のジャンルを、意見を代表できる方というのも必要なのかなという気がして聞いておりました。

 そこで、ちょっと再質問なんですけれども、実施主体として、管理運営実施計画に当たっては、本当に誰がどのような組織で運営していくんだということが重要になります。

 芸術文化団体などが核となって管理運営していくというふうに管理運営計画にうたってありますけれども、例えば、今芸術文化協会さん、芸文協さんが割と中心的に管理運営計画の中で動いていくというふうな話になっているといいましょうか、市民の間でのうわさ話でもそういうふうになっているんですけれども、ただ芸文協の内部からも、自分たちだけではとても担い切れない大きな仕事だというふうな悲鳴に近い声が聞こえてきております。

 そのあたり、実施主体について、現段階でどのように計画、検討されておられますか。

答弁

◎教育部長(長谷川貞義) 答弁いたしましたように、運営実施計画は実際これからアドバイザーを委嘱しまして、一からつくり上げるということになっておりますので、具体的なそういうことについてはまだ白紙という段階かと思います。

質問

◆7番(田中宏議員) ありがとうございます。

 先ほどのワークショップのぐあいですとか、さまざまあるんですけれども、結局、運営主体に突然なれと言われてもなれませんし、それは積み重ね、蓄積があって、その計画策定段階からかかわっている方々だからこそ、それ以降の運営にも携わっていくんだろうというふうに容易に想像できます。

 その限られた方々が検討していくのではなく、より多様な市民がかかわりながら形成していく計画であってほしいというふうに願っているわけでございます。

 そしてもう1点、ちょっと違った視点から。

 今回の議会の中でも保育ビジョンなんていう話が出ておりましたけれども、結局そのビジョンがあって、その後に具体的な計画があるというのが自然な姿だと考えております。

 平成22年9月にも、別の議員さんのほうからは文化芸術振興ビジョンというような、鶴岡市の文化はどのように振興していくべきかという総合的なビジョンについて求める質問があったけれども、そのときには、県内他市の今後の動向を注視してというような答弁であったと認識しています。

 そこで、例えば山形市、庄内町などなど、県内でも文化振興ビジョンのようなものを策定されている都市はあるわけですけれども、市長のルネサンス宣言にうたわれている5つの文化都市はもちろんですけれども、例えば城下町の文化、それから修験道の文化、浜の文化にマタギ文化、農村の文化、鶴岡市内には多種多様な文化が本当に息づいているわけですけれども、そのあたり、相乗効果、連携がどのように持てていくのかというのは、文化芸術振興ビジョンのようなものがあって、文化会館の話をするだけじゃだめだということがあろうかと思います。

 そのあたりについて、教育委員会の中ではどのようにお考えでしょうか。

答弁

◎教育部長(長谷川貞義) 市の上位計画の中には総合計画がありまして、その中で文化振興について述べているわけでございます。

 その総合計画に基づいてそれぞれの施策が決定されるわけで、総合計画10年間の中の計画でありますが、それを見直したところでありまして、それに基づいて、それを目標にやっていくということであります。

質問

◆7番(田中宏議員) ありがとうございます。

 今回、観光の話と文化会館の話、そして子ども読書活動推進計画の話をしておりますけれども、皆つながっていると。文化という点で皆つながっていて、観光も僕らの文化を見に来てくださる方々がいて、楽しんでくださる方々がいるということだと思うんですけれども、やっぱり総合計画の実施計画などを見ましても、ちょっとばらばらの感を持つんですよね。

 地域ごとのばらばら、それから分野別のばらばら、いろんなばらばらがありまして、食文化というようなことについて一つまとまろうとしている気配は今ひしひしと感じておりますけれども、総合的な鶴岡の文化、そして鶴岡の売り物になる輝かしい歴史と文化はどのようにプレゼンテーションしていくべきなのかということも含めて、文化の振興のビジョンというものが必要だと。

 これは時期としてはよくわかりませんけれども、総合計画の中だけでは、少なくとも実施計画などを見る限りではまだちょっと文化として形成し切れていないように感じておりました。

 ということで、質問を終わります。ありがとうございました。

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